皮膚筋炎は小児にも見られる疾患である。膝、肘や体幹の掻痒性紅斑が湿疹、特にアトピー性皮膚炎と誤診されることがあり、また、サルコイドーシスも肘や膝に瘢痕浸潤が見られることがあるので、鑑別疾患となる。しかし、指関節背面、肘、膝の紅斑をゴットロン徴候ととらえ、筋肉痛や膝関節痛の存在、CKやALDといった筋原性酵素の上昇などを考慮に入れると、小児皮膚筋炎を最も疑うことができる。
小児皮膚筋炎は成人の皮膚筋炎とは異なり、悪性腫瘍や間質性肺炎の合併が少なく、一般に予後良好でステロイドの反応性がよい。しかしステロイド抵抗性の場合には、ステロイドパルス療法、免疫抑制薬、免疫グロブリン大量静注療法が施行される。
小児皮膚筋炎の診断には、皮膚症状を的確に把握することが最も重要である。皮膚症状の中では、前述のゴットロン徴候や、手指関節屈側の紅斑である逆ゴットロン徴候、両上眼瞼のヘリオトロープ疹が重要である。爪上皮出血点も比較的高率に出る症状であり、見落とさないようにしたい。
爪上皮出血点は、爪上皮内の点状ないし線状の黒色の出血点として肉眼的に認められる(写真4)。また爪上皮出血点はそのす写真4別症例の爪上皮出血点ぐ中枢側の後爪郭に、ループ状血管拡張をしばしば伴う。この血管拡張も爪上皮出血点と同等の臨床的意義を有する。
爪上皮出血点は全身性強皮症で約70%に検出されるが、皮膚筋炎でも約50%で陽性となるため診断上重要な皮膚所見である。
発症年齢のピークは5~15歳と40~50歳の二極性を示している。男性の場合は難治で、かつ悪性腫瘍合併例の可能性が高い。

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